おはよーさんです! t_tです ٩( ”ω” )و
今日も1日、お疲れもん🍋
今日はコレ、(専業)投資家は金融所得課税率UPに備えよう…という話題です。
金融所得課税率20~30%の場合で
深く検討してみたよ(`・ω・´)b
突然ですが皆さん、岸田総理が当初、
金融所得課税率を上げるつもりだった事をご存知ですか?
所謂、”岸田ショック”が起きたよね(笑)。
〈関連リンク〉
そこで本記事では、実際に金融所得課税率が上がってしまった場合、
どうすれば良いのかを比較検証してみます。
以前の記事により、金融所得課税率が(現在の)20%の状態では、
資産を全て法人で運用するよりも「個人で申告不要の分離課税で納税した方が良い」
という事は分かりました。
〈関連リンク〉
そこで今回は、法人の活用方法をもう少し上手にし、
マイクロ法人を活用して節税した場合を考慮して、
比較検証してみます。
どうしても数字が苦手な方は、
”【比較結果・考察】”の内容だけでも
参考にしてみてね(`・ω・´)b
では早速ですが、毎度シンプルに学んでいきましょう٩( ”ω” )و
【前提】
今回の比較については、下記を前提とします。
- 20~30%の金融所得課税率と、マイクロ法人+個人(総合課税)の計4種類について比較
- 家族構成:大人2人[40歳](配偶者は主婦or主夫)・子ども2人[16歳未満]
- 配当金収入:1000万円
(法人活用では、法人側54万円(全て給料配布)+個人946万円とする) - マイクロ法人活用では、本人のみiDeCo(月額2.3万円[最大])に加入
※65歳まで25年運用(平均年利4%想定)
マイクロ法人の活用とは
「マイクロ法人の活用」とは、法人を作って最低限の給料にする事で、
社会保険料を大幅に安くする、多くの人が行う合法的なスキームの事です。
私も最初は理解が難しかったですが、下記の動画を何度も見てみて下さい。
参照元:両学長 リベラルアーツ大学 – YouTube
今回の場合、マイクロ法人側で健康保険と厚生年金に加入し、
配当金1000万円のうち54万円(月給4.5万円)を法人から給料として受取り、
マイクロ法人側で社会保険料を払うため、個人では社会保険料が不要になるんですね。
【比較してみよう】
①社会保険料
先ずは、社会保険料の比較です。
尚、個人で申告不要の分離課税とする場合は、「住民税非課税世帯」となるため、
社会保険料は国民健康保険の均等割(3割負担)のみとします。
金融所得課税率 20% | 金融所得課税率 25% | 金融所得課税率 30% | マイクロ法人 + 個人(総合課税) | |
---|---|---|---|---|
国民年金保険料 厚生年金保険料 | 0円 (全額免除) | 0円 (全額免除) | 0円 (全額免除) | 193248円 (個人&法人で96624円ずつ) 〈関連リンク:令和5年度保険料額表〉 |
iDeCo | - | - | - | 27.6万円 (2.3万円/月) |
国民健康保険料 健康保険料 | 4.8万円 | 4.8万円 | 4.8万円 | 82266円 (個人&法人で41133円ずつ) 〈関連リンク:令和5年度保険料額表〉 |
子ども・子育て 拠出金 (法人のみ) | - | - | - | 2505円 〈関連リンク:令和5年度保険料額表〉 |
社会保険料(合計) | 4.8万円 | 4.8万円 | 4.8万円 | 約55.4万円 |
②税金
次に、税金の比較です。
金融所得課税率 20% | 金融所得課税率 25% | 金融所得課税率 30% | マイクロ法人 + 個人(総合課税) | |
---|---|---|---|---|
法人税等 | - | - | - | 7万円 |
所得税 | 150万円 | 不明 | 不明 | 32.8万円 |
住民税 | 50万円 | 不明 | 不明 | 57.5万円 |
所得税+住民税 | 200万円 (1000×20%) | 250万円 (1000×25%) | 300万円 (1000×30%) | 97.3万円 |
尚、マイクロ法人は下記計算の通り赤字決算となるため、
法人住民税の約7万円のみを納税すればOKとなります。
そして、将来の配当金が更に24.8万円UPしても法人の納税額は7万円で済む上に、
更にこの赤字を10年まで繰り越す事も出来るんですね。
54-(54+10.8+9.6624+4.1133+0.2505) ≒ -24.8[赤字決算]
※益金不算入(10.8万円)があるため、実質の赤字は14万円
- 売上(配当金):54万円
- 役員報酬(給料):54万円
- 益金不算入:10.8万円 (54万円×20%)
〈関連リンク:受取配当金等の益金不算入制度の見直し.pdf (nta.go.jp)〉 - 厚生年金保険料:96624円(会社負担分)
- 健康保険料:41133円(会社負担分)
- 子ども・子育て拠出金:2505円(法人のみ) ※東京都の場合
〈関連リンク:令和5年度保険料額表 | 全国健康保険協会〉 - その他経費:○○円(本記事では除外する)
又、個人(総合課税)の計算ですが、給与所得は下記の通りゼロとなり無視できます。
【給与所得】54万円(給与収入)-55万円(給与所得控除)=0(給与所得)
(給与所得を無視した)配当所得のみによる所得税は、下記計算となります。
((946-(48+26+13.8+27.6))×23%-63.6)-(946×10%[配当控除]) ≒ 32.8万円(所得税)
- 配当所得:946万円
- 基礎控除:48万円
- 配偶者控除:26万円
〈関連リンク:No.1191 配偶者控除|国税庁〉 - 社会保険料控除:約13.8万円 (96624円+41133円)
- 小規模企業共済等掛金控除:27.6万円 ※iDeCo:2.3万円/月
- 所得税率:23%(控除額63.6万円)
- 配当控除:10%
〈関連リンク(配当控除とは):No.1250 配当所得があるとき(配当控除)|国税庁〉
※NISA口座・Jリート・外国株式などは配当控除の対象外のため要注意
同様に、(給与所得を無視した)配当所得のみによる住民税は、下記計算となります。
((946-(43+22+13.8+27.6))×10%-(946×2.8%[配当控除]) ≒ 57.5万円(住民税)
- 配当所得:946万円
- 基礎控除:43万円
- 配偶者控除:22万円
〈関連リンク:配偶者控除・配偶者特別控除について〉 - 社会保険料控除:約13.8万円 (96624円+41133円)
- 小規模企業共済等掛金控除:27.6万円 ※iDeCo:2.3万円/月
- 住民税率:10%
- 配当控除:2.8%
③将来貰える年金受給額
次に、将来貰える年金受給額の比較です。
20年間(65~85歳)の受給とし、現在の年齢(40歳)から85歳までの年割に換算してみます。
また、全て共通で夫婦ともに40歳までは国民年金のみ全納していたものとします。
金融所得課税率 20% | 金融所得課税率 25% | 金融所得課税率 30% | マイクロ法人 + 個人(総合課税) | |
---|---|---|---|---|
年金受給額総額 | 1192万円 × 夫婦2人 (66250×3/4×12×20) | 1192万円 × 夫婦2人 (66250×3/4×12×20) | 1192万円 × 夫婦2人 (66250×3/4×12×20) | 夫:1800万円 ((66250×20/40×12+50.3)×20) 妻:1590万円 (66250×12×20) |
iDeCo | - | - | - | 夫のみ:1183万円 |
年金受給額 年割換算 | 26.5万円 × 夫婦2人 (1192÷(85-40)) | 26.5万円 × 夫婦2人 (1192÷(85-40)) | 26.5万円 × 夫婦2人 (1192÷(85-40)) | 夫:66.3万円 ((1800+1183)÷(85-40)) 妻:35.3万円 (1590÷(85-40)) |
- 国民年金受給額は、令和5年の66250円/月を適用
〈関連リンク:令和5年4月分からの年金額等について|日本年金機構〉 - 国民年金の全額免除を受けた期間については、受給額が半額で計算される
〈関連リンク:国民年金保険料の免除制度〉 - 厚生年金の受給額シュミレーションは、下記サイトの使用による
〈関連リンク:公的年金受給額シミュレーション【保険市場】〉
④住民税非課税世帯による恩恵
次に、住民税非課税世帯によって受けられる様々な恩恵を考慮します。
〈関連リンク〉
これも又、恩恵全ての総額を現在の年齢(40歳)から85歳までの年割に換算してみます。
金融所得課税率 20% | 金融所得課税率 25% | 金融所得課税率 30% | マイクロ法人 + 個人(総合課税) | |
---|---|---|---|---|
住民税非課税世帯 による恩恵総額 | 1030万円 | 1030万円 | 1030万円 | - |
住民税非課税世帯 による恩恵 年割換算 | 22.9万円 (1030÷(85-40)) | 22.9万円 (1030÷(85-40)) | 22.9万円 (1030÷(85-40)) | - |
住民税非課税世帯による恩恵の詳細(総額)は、下記の通りとします。
- 保育園(幼稚園)の無料化:約3万円/月 ⇒ 3×12ヶ月×3年×子供2人=216万円
〈関連リンク:保育園の料金はどうやってきまる?幼稚園との差ってどれくらい?|保育地図〉 - 小中学生の子供への就学援助制度
小学生:約1.3万円/月 ⇒ 1.3×12ヶ月×6年×子供2人=187.2万円
中学生:約2.5万円/月 ⇒ 2.5×12ヶ月×3年×子供2人=180万円 - 高校生の子供への奨学給付金
(11.8×3年+8.3)×子供2人=約87.4万円(公立想定) - 高額療養費制度:0円(本例では大病などには一生かからないものとする)
~参考~
・住民税非課税世帯の医療費限度額…35400 (円/月)
・年収1000万円の医療費限度額…167400+(医療費-558000)×0.01 (円/月) - がん検診の無料化:約1万円/年 ⇒ 1×(85歳-40歳)×夫婦2人=90万円
- 政府による給付金
世帯あたり平均3万円/年と仮定 ⇒ 3×(85歳-40歳)=135万円 - その他、自治体など独自の優遇措置
世帯あたり平均3万円/年と仮定 ⇒ 3×(85歳-40歳)=135万円
【比較結果・考察】
本記事の比較結果(年割)を下表に纏めます。
金融所得課税率 20% | 金融所得課税率 25% | 金融所得課税率 30% | マイクロ法人 + 個人(総合課税) | |
---|---|---|---|---|
社会保険料 | -4.8万円 | -4.8万円 | -4.8万円 | -55.4万円 |
税金 | -200万円 | -250万円 | -300万円 | -97.3万円 |
年金受給額 (年割換算) | 26.5万円 × 夫婦2人 | 26.5万円 × 夫婦2人 | 26.5万円 × 夫婦2人 | 夫:66.3万円 妻:35.3万円 |
住民税非課税世帯 による恩恵 (年割換算) | 22.9万円 | 22.9万円 | 22.9万円 | - |
合計 | -128.9万円 | -178.9万円 | -228.9万円 | -51.1万円 |
本記事の仮定条件で比較検討した結果、
金融所得課税率が20%である現在でも既にマイクロ法人を設立した方が
将来的に有利である可能性が高い事が判明しました。
住民税非課税世帯のメリットよりも
節税のメリットが上回る可能性が高い様だね!
ただし、法人化には設立費用(10万円程度)だけでなく、
本記事では考慮していないランニングコスト等もかかります。
税理士さん等への支払いは、
年間30万円位みておこう。
法人化してから後悔しない様、本当にマイクロ法人を設立すべきなのか、
専門家に必ず相談し、慎重に検討して実行しましょう。
【まとめ】
如何でしたでしょうか。
金融所得課税率UPに備えて、(専業)投資家がマイクロ法人を設立すべきかについて、
比較検証してみました。
税金などの話は、
各自でケースバイケースだから、
慎重に検討してね!
それにしても、現状の金融所得課税率(20%)でも、
既にマイクロ法人を設立した方が良い可能性が高い事には驚きました💦。
僕もマイクロ法人の設立を
前向きに検討してみるよ!٩( ”ω” )و
持続可能な幸せを共に追求していきましょう!